ピアノの種類は意外と豊富! 初心者や子どものおすすめは?

こんにちは。minamiです。

お子さんをピアノ教室に通わせたい、またはすでに通っている中で気になるのが、自宅にピアノは必要? という部分です。

音楽教室の運営に関わっていた頃、生徒さんや保護者、ママ友からもよく相談を受けていました。

家でピアノの練習をしたいのであれば、当たり前ですがピアノを買わなければいけません。

でも、色々種類があってよくわからない。。。

ひとことにピアノといっても、グランドピアノですとか縦型ピアノ、電子ピアノ、電子オルガン、キーボード、シンセサイザー、などなど、、

種類が多すぎ! + 謎の楽器が多すぎ! ですよね。笑

ここでは、そんなピアノの種類について、ご家庭での練習には何がオススメなのかも含めて紹介していきます。

知っておきたい、家での練習に最適なピアノの種類3つ

早速ですが、ピアノを習っていて、家で練習用にするのはこの3つです。

値段サイズ重さ
電子ピアノ5万円~50万円横140×奥行き30cm~20kg~
アップライトピアノ50万円~200万円横160×奥行き60cm~200kg~
グランドピアノ150万円~横160×奥行き160cm~300kg~

それぞれの特徴を見ていきましょう。

まずはここから|電子ピアノ

ピアノを始めたて、または家で軽い練習ができればいいという方向けです。

お値段もサイズもお手頃で、安いものであれば5万円ほどからラインナップされています。

電子ピアノの長所
  • 価格が安い
  • 省スペースで設置可能
  • ヘッドホンを使えば音も最小限
  • カラーやサイズが豊富
  • 録音できる、音色を変えられる、メトロノーム付きなど機能的
電子ピアノの短所
  • 鍵盤のタッチ感はアコースティックピアノに劣る
  • 家電なので壊れる時は壊れる
  • 中古品は購入厳禁

お手軽さが売りなので、電子ピアノの購入にあたっては「新品の一番安いもの」でOKです。

また、できればヤマハカワイを中心とした楽器メーカーの製品を選んで下さい。

安いものがあればKORGROLANDも選択肢に入ります。

足(台座)と椅子もセットになっているものがオススメです。

中古品は避けるようにしましょう。

家電製品なので、どこかがある日いきなり壊れてしまうと、修理代が購入費用よりも高くなることも。。。

インテリアとしても|アップライトピアノ

縦型ピアノとも呼ばれる、昔実家にあったアレや、友だちの家にあったアレのことです。笑

家でピアノと言うとこのアップライトピアノのイメージが強く、憧れているママも多いのではないでしょうか。

ある程度お子さんのレッスンが進み、レベルが上ってくると、電子ピアノを卒業してアップライトピアノにしてねと先生からコミュニケーションがあるかもしれません。

アップライトピアノの長所
  • アコースティックピアノとしては省スペースで設置可能
  • アコースティックピアノならではのタッチ感と音の響き
  • 実はデザインが豊富
アップライトピアノの短所
  • 重いので置き場を選ぶ
  • 定期的(半年に1回ほど)な調律が必要
  • 音量の調節がし辛い
  • グランドピアノとは構造が違う

200kgと聞くと重く感じますが、大人の男性3人分と思うと、そうでもないのかなとなってきます。笑

いちおう大人の男性が2人いれば運ぶことができます。

鍵盤を弾き、ハンマーに伝わり、弦を叩き、響板に伝わって音が出る、という一連の構造が備わった、いわゆるピアノです。

そのため電子ピアノでは中々感じにくい、自然な倍音やピアノ全体の音の共鳴など、音楽的な感性を育むのに必要な要素が養われます。

アップライトピアノは新品・中古それぞれの良さがあるので、ぜひ気に入った1台を選んでみて下さい。

手に入れやすいメーカーの中ではヤマハカワイボストンピアノ、エセックスにしておけば間違いないです。

アップライトピアノは基本的に、値段が上がる=サイズが大きくなる(響板が大きくなり音の響きが良くなる)ので、練習用のものであればこちらも1番安いもので全く問題ありません。

ただし、楽器店オリジナルなどの格安ピアノは避けたほうがいいです。

色や形はお好みで、見ていてアガるものにしましょう!

中古ピアノを選ぶ際は、中身のリフォーム代が+20万円ほどかかると思って計算するといいでしょう。

また最近では、アップライトピアノ+電子ピアノのハイブリッドもあり、スイッチひとつでアップライトピアノの音を消せるという、どうなってるのこれ? というものもあります。

こちらもヤマハカワイから出ているので、気になった際はチェックしておきましょう。

本番と同じ環境|グランドピアノ

最後にグランドピアノです。

コンサートやライブで見かける、ピアノと言えばコレ! という形ですね。

ピアノを習い、発表会やコンクールで演奏する時はこのグランドピアノを使います。

家にグランドピアノがあれば、本番と同じ環境で日々の練習ができるというわけです。

グランドピアノの長所
  • 弾き心地が抜群
  • 音の響きも抜群
  • 本番を想定した練習環境が作れる
グランドピアノの短所
  • 設置スペースがかなり限られる
  • 価格が高い
  • 定期的(半年に1回ほど)な調律が必要
  • 音量の調節がし辛い

メーカーはヤマハカワイといった国内メーカーに加え、世界的なピアノ3大メーカーのSteinway & Sons(スタインウェイ)C. Bechstein Pianofortefabrik(ベヒシュタイン)L. Bösendorfer Klavierfabrik(ベーゼンドルファー)が有名です。

その他、Fazioli(ファツィオリ)もかなりイケていて、好んで使うプロも多いです。

サイズで言えば、1番小さいもので横160×奥行き160cmで、これは6畳の部屋になんとか収まるサイズです。

お値段としては、新品を100万円台で買えるのはヤマハ、カワイのみと考えましょう。。。

ちなみに、YOSHIKIさんがご愛用されているクリスタルピアノはこちらです。

電子ピアノとアップライトピアノ、どちらがおすすめ? 自宅で楽器を練習するなら知っておきたい基礎知識

  • 電子ピアノとアップライトピアノ、何が違うの? 鍵盤がついてたら同じじゃない?

こう思いますよね。

むしろ、電子ピアノのほうが音量も調節できるし、ヘッドホンも使えます。

音色を変えられるし、メトロノーム機能だってついてる。

録音もできるので自分の演奏を聞き返して、気になる部分のチェックにも使える。。。

それでも、ご自宅でピアノの練習をするのであれば、アップライトピアノのほうが断然上達します。

理由について見ていきましょう。

電子ピアノは音が良すぎる

これが全てです。

電子ピアノは、鍵盤を押すとプロが録音した音が出ます。

下手な音が鳴らないのです。

そのため、電子ピアノだけで練習していても、本人はどんな弾き方をしたらどんな音が出るのかが分からないまま、運指(指の動かし方)だけが上達していきます。

電子ピアノで演奏するのが上手くなればなるほど、アップライトピアノやグランドピアノのようなアコースティックピアノを弾いた時に、

あれ? わたしってこんなに下手だったっけ。。。?

となり、そうなってしまう理由も分からないのです。

電子ピアノはスピーカーから音が出ますが、アコースティックピアノはピアノ全体が共鳴し、音が響きます。

  • どう弾けば、どんな音が鳴るのか。
  • この曲にはどんな響きが合うのか。
  • どんな音が良くて、どんな音が駄目なのか。

こうした音楽的な感性は、生の楽器に触れなければ身についていきません。

この点で、電子ピアノでの練習は、あるレベルを超えると逆によくない癖などの原因となってしまうのです。

タッチ感の違いでレベルアップの速さが変わる

電子ピアノの鍵盤は、言ってしまえばボタンやスイッチと同じです。

一方、アップライトピアノやグランドピアノの鍵盤は楽器の一部です。

ピアノは打弦楽器と言われ、鍵盤を押さえるのに連動してピアノの中のハンマーが動き、張ってある弦を叩きます。

この構造を理解することも、ピアノ上達への大事な要素です。

できればアコースティックピアノを作っているメーカーの電子ピアノにした方がいいという理由はここにあります。

電子ピアノで同じボタンやスイッチを押すだけだったとしても、本物のピアノを作るノウハウが活かされているからです。

アップライトピアノは一生モノ

電子ピアノは壊れます。

鍵盤なのか、スピーカーなのか、ペダルなのか、中身の電子基盤なのか、どこかは分かりませんが、そのうち壊れます。

壊れると、修理という選択肢は基本ありません。

修理代で電子ピアノがもう一台買えるからです。

アップライトピアノはどうでしょうか。

当たり前ですが、壊れた部分を調律師に修理してもらいます。

ピアノの外側は言ってしまえば木の板なので、壊れるということは普通ありません。

そして中身は細かいパーツの集合なので、壊れた部分だけを取り替えればOKです。

これで一生買い換える必要はありません。

一生どころか、お子さんやお孫さんの代まで受け継いでいくことができるでしょう。

古びたピアノの、古びたなりに味のある響きは、それはそれでとても音楽的で豊かな音色です。

使い込んでいくことで自分だけの1台にできるのは、アコースティックピアノならではの楽しみです。

グランドピアノとアップライトピアノ、どちらを選ぶべき? 練習がレベルアップする理由を解説

グランドピアノとアップライトピアノは何が違うのでしょうか?

電子ピアノとアップライトピアノの違い以上に謎ですよね。笑

答えは構造です。

違う楽器と言っていいほど、全然違います。

少し難しい話ですが、ポイントはハンマーの返りです。

アップライトピアノは鍵盤を押さえた時に中のカラクリの力でハンマーが動き、弦を叩き、また中のカラクリの力でハンマーを戻します

一方グランドピアノでは、中のカラクリの力でハンマーが動いて弦を叩く所までは同じですが、ハンマーが戻る時は重力の力で戻ります。

こちらが画像つきで分かりやすいので、参考にしてみて下さい。

これによって何が起こるのかと言うと、グランドピアノは鍵盤が指に吸い付くような弾き心地になるのです。

何かの曲を練習して、実際に試してみるとその違いがよく分かると思います。

グランドピアノはアップライトピアノと比べて、めちゃくちゃ弾きやすいのです。

構造的に弾き心地が違うので、本番の環境をアップライトピアノで再現するのは難しく、練習するならグランドピアノがベストです。

ただし、その構造のせいでグランドピアノはどうしても大きくしなければならず、ご家庭に置くのは圧迫感が。。。笑

価格、大きさもグランドなので、どうしてもご家庭で用意できないという場合がほとんどですよね。

ですので、もしもお子さんが楽器店の中にあるピアノ教室に通っている場合、練習終わりに展示されているグランドピアノを試弾させてもらいましょう

コツは楽器店の営業さんや事務員さんと仲良くなることで、「弾いていったら?」と向こうから声をかけて貰えるようになれれば最高です。

いかがでしたでしょうか。

ここまで、ピアノの種類とその特徴、なぜアップライトピアノやグランドピアノがオススメされるのかについて見てきました。

お子さんのレベルによってどんなピアノがいいのかは変わってきますが、理想は最初からグランドピアノです。

とはいえ、いつまで続くか分からないものにそこまでできないよ、という方がほとんどでしょう。

1番コスパが高いのは、

  1. 1番安い電子ピアノで始める
  2. 中古ピアノの中身をリフォーム
  3. 定期的に楽器店でグランドピアノを試弾

です。

特にアップライトピアノについては、よくわからない格安メーカーのものを新品で買うぐらいであれば、中古で有名メーカーのものを用意した方が断然いいです。

〇〇(高級・有名メーカー)のデザイナーが監修しました! といったものは要注意です。

薄っすらと聞こえるピアノの音をBGMに夕飯の支度をする、、、といった風景に、わたしはずっと憧れていて、実際にそんな状況になった時、なんだかしみじみしていたのを今でもよく覚えています。笑

適切なピアノを適切なタイミングで用意してあげることで、音楽のある豊かな生活をぜひ送ってみて下さい。